用語解説・Q&A

Q.疫学研究とは何ですか?
A.疫学研究とは、数多くの人々を対象に、さまざまな病気の広がりや危険因子を明らかにし、予防や治療の方法を探る研究のことを言います。
疫学研究は、私たちの健康の改善や向上に欠かせない情報を提供してくれます。
Q.疫学研究によってどのようなことがわかるのですか?
A.
  • どれぐらいの数の人が病気にかかっているのか、どのような人(性別、年齢など)にどのような病気が多いのかがわかります。
  • どのような体質、生活習慣、生活環境の人が病気にかかりやすいのかがわかり、その病気を予防する適切な手立てを知ることができます。
  • 病気にかかったときに、より適切な治療法やその後の見通しがわかります。
  • 病気の予防・治療のみならず、健康の維持・増進にも応用できます。
Q.コーホート研究とは何ですか?
A.コーホートとは、古代ローマの小隊で、運命共同体を意味しています。コーホート研究とは共通の特性を持った人々を追跡し、その予後を明らかにすることで、どのような環境の下でどのような病気になるのかを調べる研究方法を言います。
Q.疫学研究J-MICC STUDY は何のために行うのですか?
A.J-MICC STUDYでは、体質を考慮したがんを含む生活習慣病の予防対策に必要な基礎資料を提供することを目的としています。
そのことにより、次の世代に重要な「個々人の体質に応じた病気の予防対策に関する情報」が得られることが期待されます。
Q.J-MICC STUDYではどんな情報を集めますか?
A.調査に参加された方の暮らしぶり(生活習慣)について健康調査票でお聞きし、血液を採取します。その後、研究に協力いただいた方について、がんやさまざまな病気(生活習慣病)の発生や死亡に関する情報を調べさせていただきます。

これらの情報から、がんやさまざまな生活習慣病の発生や死亡に関連する生活習慣、遺伝子型、血液成分値、そしてそれらがお互いにどう関係するのかを分析します。

Q.J-MICC STUDYで集めた情報から何がわかりますか?
A.生活習慣と体質、そしてからだの状態を調べ、がんを含む生活習慣病の発症を確認することで、どういう人がどのような生活をしているとどのような病気になりやすいのかがわかります。
Q.遺伝子の分析は必要なのですか?
A.遺伝子の分析は病気のかかりやすさを見るために重要です。病気のかかりやすさには、遺伝子(体質などの遺伝要因)と生活習慣などを含む環境要因の2つの要因が関係していると考えられています。遺伝子型を確認することは、ひとり一人の体質に合った、より具体的な予防法を確立するのにおおいに役立つことが期待されます。

病気と発生要因との関係図

どのような遺伝要因をもつ人が、どのような生活習慣をもつことで、どのような影響を受け病気になるのか、病気になる仕組みを明らかにするために、血液や遺伝子を調べる必要があるのです。ただし、J-MICC Studyでは、遺伝病の原因となる遺伝子の変異(両親から受け継いだ遺伝子の中に、稀な変異があることによって高い確率で病気が発生するもの)は対象としません。

一方、遺伝子情報は家族に共通する情報であり、漏洩して悪用された場合には差別につながる懸念もあります。J-MICC Studyでは、そのようなことがおきないように、個人情報を伏せたかたち(匿名化)で研究を行い、分析や解析を担当する研究者にもどなたの情報を扱っているのかわからないように配慮するなど、個人の情報と同じように厳重に管理し細心の注意を払います。

Q.調査対象に該当している人は、必ず調査に参加しないといけないのですか?
A.調査に参加する、しないは自由です。
参加しないからといって不利な扱いを受けることはまったくありません。また健康調査票の中で答えたくない質問があったら、お答えいただかなくても結構です。調査に正式にご協力いただける場合は、「同意書」に署名をいただきます。
Q.私も研究に参加できますか?
A.調査に参加していただけるのは、全国各地で調査を担当する研究機関の定める地域にお住まいの方、もしくは調査に参加する検診機関や病院を受診した方です。
そして、ご自分で健康調査票の記入ができる方です。該当する方に、調査スタッフが研究参加のお願いをさせていただきます。該当地区にお住まいでない、対象年齢ではない、といった方は、残念ですが、参加いただけませんので、ご了承ください。
Q.途中で参加をやめることはできますか?
A.同意書に署名いただいた後でも「やめたい」と思われた場合は、いつでも参加をやめることができます。その際、調査資料、血液、尿、DNA、データなどは破棄します。ただし、同意を取り消した時に、すでに解析された結果は、研究に用いられます。途中でやめても、なんら不利益をこうむることはありません。
おやめになりたい時は、参加いただいたときにお渡しした同意撤回の請求書をそれぞれの施設の窓口に郵送またはファックスでお送りください。用紙をなくされた場合は、お手数ですが、こちらの同意の撤回のpdfファイルを印刷していただくか、それぞれの窓口に用紙をご請求ください。
Q.プライバシー(個人情報)がもれることはありませんか?
A.参加された方の個人情報は、調査の目的以外に利用されることはありません。その取り扱いには、最大限の注意を払います。入手したデータ(血液データ、遺伝子型、生活習慣、登録後の健康情報)は、すべて匿名化(氏名などがわからないように関係のない番号などをふること)されたかたちでJ-MICC STUDYの中央事務局(名古屋大学大学院医学系研究科)に集められ、厳重な管理の下で解析を行います。
Q.調査に参加した場合の利益は何ですか?
A.プラス調査に参加することによるあなたへの直接の利益はありません。この研究は、みなさまの子どもや孫、さらに次の世代の人々の健康維持向上に役立つことを目指した研究なのです。
また、この研究の結果として、特許権などが生じた場合には、国あるいは研究機関などに権利をゆだねることをご了承ください。
Q.調査に参加した場合、不利益になることはありますか?
A.健康や病気に関する情報を集めますので、漏洩して悪用された場合は参加してくださった方が不利益を受ける可能性があります。
そのようなことがおきないように、個人の情報はすべて匿名化した上で、厳重に管理し細心の注意を払いますので、ご安心ください。
Q.調査に参加するために費用はかかりますか?
A.この調査は文部科学省の研究助成金によってまかなわれるため、調査に参加するための費用はかかりません。ただし、健診費用や病気で受診された際にあなたが支払う通常の費用はご負担いただきます(地域により調査内容の一部が変わることもあります)。
なお、調査にご協力いただけない場合でも、受診に関してあなたに不利益は生じません
Q.個人の調査結果を知ることができるのですか?
A. 円グラフ調査結果は、「○○症が疑われる人の割合は、××人中△人(□%)でした」というかたちで、全体をまとめて公表します。「○○さんの結果はこうでした」というような個人の結果は公表しませんし、個別にお知らせすることもありません。

研究の進み具合や結果については、報告書、学会発表や論文を通じて公表します。また、インターネット上などでも定期的に公表し、研究に参加くださった方や国民のみなさまにご報告するようにいたします。

この研究の成果は、みなさまに直ちに反映されるものではありませんが、みなさまの子どもや孫、さらに次の世代の人々の健康維持向上のために活かされます。国内だけではなく、世界の人々の健康増進にも役立てられる予定です。

Q.この研究が適切に行われるように配慮されていることはありますか?
A. 個人情報保護法や国が定めた基準(「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」および「疫学研究に関する倫理指針」)などに照らして、研究計画が適切であることを名古屋大学医学部の倫理審査委員会、それぞれの研究機関の倫理審査委員会が審査し、承認を受けています。

また、図に示すような研究を監視する第三者的な組織を設けています。研究モニタリング委員会が研究計画の妥当性を検討するとともに、個人情報取り扱い手続きや研究参加の同意手続き、データの管理手順などをチェックし、適切に研究が実施されているかどうかを把握します。

さらに一般の代表や法律関係の方々などで構成する外部評価委員会が調査の進め方などを監視することで、研究の透明性を確保するようにします。

J-MICC STADY 組織図

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