■主任研究者(平成22年5月22日〜)からのごあいさつ

部長 田中 英夫
私たちが取り組んでいる「日本多施設共同コーホート研究」は、我が国で最初の本格的な分子疫学コーホート研究です。
この研究は、集団を対象に、がんをはじめとする生活習慣病の発生に関わる要因はなにかを、生活環境と遺伝的要因の両方から探り、一人ひとりの体質に最も合った生活習慣病の予防法、つまりオーダーメード予防法の確立に役立つ情報を得ることを目的としています。英語の頭文字をとって“J-MICC Study(ジェイミック スタディ)”とも呼んでいます。
2005年から、ジェイミック スタディに参加協力してくださる35歳〜69歳の方を募集しております。現在までに、全国の大学やがんセンターなどの共同研究施設13ヵ所で、約8万人の研究協力者を得ており、引き続き2013年3月まで、研究協力者の募集を行う予定です。また今年度は、研究参加から5年目を迎える方々に対して、順次、第2次調査を開始していきます。そして、上記の研究目的を達成するために必要な研究協力者の健康情報やがんをはじめとする生活習慣病の発症を把握する追跡調査を、2025年まで続ける予定です。さらに、追跡調査が終了した後の2035年まで、次世代の優れた研究者がデータの解析を実施できるように、関連資料を安全に管理していきます。
このようにコーホート研究は、ヒト集団を対象として調査を行う壮大な観察研究であり、その目的を達成するためには、長期的視点に立った十分な資金、時間、人手、組織力が必要となります。そのために最も重要なことは、国民の皆さんに、このような息の長い研究インフラの必要性をわかっていただき、次世代の日本人に、より健やかに生きられる社会を残そうという思いを繋いで行くことだと考えます。
J-MICC研究の今後に、皆さんの温かいご理解とご支援をお願いいたします。
平成24年1月6日
