カテゴリー別アーカイブ: 運動習慣

日常的な身体活動・運動とアディポネクチン

研究ファイルNo.48:軽い身体活動・運動が血中アディポネクチンを改善する可能性  脂肪細胞は健康上有害ないろいろな物質を分泌しますが、意外なことに有益なものも分泌しています。それがアディポネクチンです。アディポネクチンには、血糖値を改善する効果や動脈硬化を予防する効果が認められており、寿命を延ばす効果も期待されています。では、どうすればアディポネクチンを増やすことが出来るのでしょうか?身体活動・運動がアディポネクチンを増やすという先行研究の報告があります。しかし現時点では、どれぐらいの強さの身体活動・運動が効果的なのか、さらに他の生活習慣が身体活動・運動の効果にどのような影響を与えるのか、未だよく分かっていません。  そこで今回、J-MICC佐賀地区研究のベースライン調査に参加した約12,000名を対象に、加速度計付き歩数計を使って強度別に評価した身体活動・運動と血中アディポネクチン濃度(総アディポネクチン・高活性型の高分子量アディポネクチン)の関連について検討しました。その結果、座位時間(座っている時間)60分を低強度の身体活動・運動(歩行レベル以下の軽い活動)60分に置き換えると、高活性型アディポネクチンの血中濃度が10%程度高値を示すことが分かりました(図1)。加えて、コーヒー摂取、喫煙、月経状況により、身体活動・運動によるアディポネクチン上昇効果が増大または減弱することも分かりました。例えば、女性において、コーヒーを1日1杯以上飲む人の方が殆どコーヒーを飲まない人よりも、低強度身体活動・運動によるアディポネクチンを増やす効果が大きい可能性が示唆されました。一方、男性では、そのようなコーヒー摂取の影響はみられませんでした。

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余暇時間の運動習慣に関連するゲノムワイド関連解析

研究ファイルNo.47:日本人の余暇時間の運動習慣に遺伝子多型が関連している可能性  余暇時間の運動習慣は、循環器疾患や糖尿病、がんなどの防御要因であることが疫学研究により明らかにされています。余暇時間の運動習慣は環境要因の他に遺伝要因に影響を受けることが分かってきましたが、日本人において、余暇時間の運動習慣と関連する遺伝子多型はまだ調べられていませんでした。  そこで、J-MICC研究10地区(千葉、岡崎、静岡・大幸、高島、京都、静岡桜ヶ丘、愛知県がんセンター、佐賀、鹿児島、徳島)ベースライン調査に2004-2012年に参加された、35歳から69歳の13,980人の方々ついて、余暇時間の運動習慣と関連した遺伝子多型を調べました。方法には、ゲノムワイド関連解析(GWAS)という全遺伝子情報を網羅的に測定する方法を用いました。余暇時間の運動習慣の有無は、参加者の皆さんにご記入いただいた質問紙より情報を得て、1週間に4メッツ・時以上の運動をしている人を、余暇時間の運動習慣ありと定義しました。

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