カテゴリー別アーカイブ: J-MICC研究概要

DNA損傷マーカーと強度別身体活動量との関連は男女で異なる

研究ファイルNo.35:DNA損傷マーカーである尿中8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-OHdG)の濃度は、女性では総身体活動量と負の相関が、男性では中高強度の身体活動量と負の相関がみられる DNA損傷マーカーである尿中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-OHdG)の濃度は加齢とともに上昇し、がん罹患や死亡の予測マーカーである可能性が示唆されています。これまでの研究から、身体活動量が多いほど尿中の8-OHdG濃度が低いことが報告されており、そのメカニズムの一つとして身体活動によって内因性の抗酸化能が亢進することが考えられています。しかし、どのような強度の身体活動が尿中の8-OHdG濃度と相関するのかについて、人での検討は十分ではありませんでした。 そこで、今回、J-MICC佐賀地区の5年後調査に参加された男性2,370人、女性4,502人について、男女別に強度別の身体活動量と尿中の8-OHdG濃度の関連について検討しました。

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喫煙と炎症性サイトカイン遺伝子多型が血糖指標ヘモグロビンA1c に及ぼす影響

研究ファイルNo.33:炎症性サイトカインIL-1βの遺伝子多型により喫煙が血糖値に与える悪影響が異なる可能性 タバコを吸うと、肺がんや脳卒中、心筋梗塞だけではなく糖尿病にも罹りやすくなります。糖尿病は、血糖値とその指標であるヘモグロビンA1cが異常に高くなる病気です。タバコを吸うと体内の炎症レベルが高まるので、その炎症反応によって血糖値やヘモグロビンA1cの上昇が引き起こされると考えられています。タバコと同様に体内の炎症レベルを左右する要因として、炎症性サイトカインの遺伝子多型があります。遺伝子多型とは、個人個人の遺伝子の違いです。例えば、IL-1βという炎症性サイトカインの遺伝子多型(多型の名称:T-31C)にはTT型、CT型、CC型の3つのタイプがあり、TT型では体内の炎症が起こりやすいことが報告されています。

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肝障害に影響する遺伝子型

研究ファイルNo.32:肝障害の程度は炎症性サイトカインIL6の遺伝子多型によって異なる 私たちの体は厳格に制御された強力な免疫機構に守られています。しかし、その制御が乱れて強く働きすぎると自分自身の体を痛めることがあります。免疫の活動のひとつを炎症反応と呼びますが、炎症反応を引き起こすサイトカインという細胞同士の情報伝達物質の過剰が持続すると、大事な内臓を痛め、肝臓では肝細胞の障害が起こると考えられています。 J-MICC研究に参加された3257名の方の肝障害と炎症性サイトカインの遺伝子多型の関連について調べました。

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BMAL2遺伝子多型は2型糖尿病の罹りやすさに関連する

研究ファイルNo.31:肥満者において、時計遺伝子のひとつBMAL2遺伝子多型は2型糖尿病の罹りやすさに関連する可能性がある  2型糖尿病は、高血糖が長く続くことで神経障害や腎症、動脈硬化による脳卒中や心筋梗塞などの合併症を引き起こしやすくなります。最近の研究で私たちの体の体内リズムを調節する時計遺伝子が糖尿病と関連があることがわかってきました。 しかし、時計遺伝子の主要な遺伝子のひとつであるBrain-muscle-Arnt-like protein-1 (BMAL1, ARNTL)やBMAL2の一塩基多型(SNP)と2型糖尿病との関連についてはまだ十分に明らかにされていません。  そこで私たちは、J-MICC 研究に参加された35-69歳の2,467名(男性1,232名、女性1,235名)のなかで、BMAL1 rs11022775(マイナーアレルT>メジャーアレルC)、rs2290035 (T>A)とBMAL2 rs7958822(G>A)と2型糖尿病の罹りやすさとの関連を調べることを目的に研究をしました。

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日本人男性におけるSLC17A1遺伝子多型は、コレステロール恒常性と高ホモシステイン血症に関係する

研究ファイルNo.30:尿酸排出に作用する遺伝子が、肝臓のコレステロールとホモシステインの代謝に関係している  尿酸とは、細胞内で新陳代謝が行なわれた結果、最後にできる老廃物の一つであり、痛風の発症に関与しています。現代人の多くは、尿酸値が高くなっている大きな原因としては食生活などの生活習慣が欧米化したことが挙げられます。欧米では「Disease of Kings(王の病気)」と呼ばれる痛風。美食ゆえのぜいたく病と揶揄されてきましたが、遺伝的な影響も発症に関与する、ということが近年の研究結果からわかってきました。  人間は尿酸を体内で分解・処理できないので、尿として体外に排出しています。尿酸は腎臓の機能により排出されます。その尿酸排出に関与する遺伝子の一つであるSLC17A1が、肝臓にも発現することが認められています。そこで、私たちは今回、J-MICC研究に参加された1,842名の方々において、肝臓で代謝されるコレステロールの指標となるLDLコレステロール/HDLコレステロール比(LH比)と、心血管病と関わるホモシステインの血中濃度の二つの指標を用いて、肝臓におけるSLC17A1遺伝子の作用を検討しました。

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閉経女性の女性ホルモン濃度に影響する遺伝子型

研究ファイルNo.30:エストロゲン代謝関連遺伝子多型は閉経女性性ホルモン濃度に影響する  日本では乳がんや子宮体がんなど女性ホルモンの影響をうけやすい病気が近年増えています。私たちは卵巣や皮下脂肪で女性ホルモンの合成に関わる酵素に注目しました。これらの酵素の設計図となるCYP19A1遺伝子、HSD17B1遺伝子、HSD17B2遺伝子の遺伝子多型と、閉経女性の血中ホルモン濃度との関係を調べました

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佐賀地区第二次調査の参加率

研究ファイルNo.27:ベースライン時点の特性と追跡中の罹患が第二次調査への参加状況に関連  2005年から2007年にかけて佐賀地区で実施されたベースライン調査に参加した12,078人から、追跡期間中の転出、死亡、同意撤回を除いた11,483人を対象に、2010年から2012年にかけて第二次調査を実施したところ8,454人(73.6%)が調査に参加し、非参加者3,029人のうち2,608人が郵送法または電話で罹患状況について回答してくださいました。ベースライン調査時点の性、年齢、教育歴、職種、喫煙、飲酒、身体活動レベル、睡眠時間、肥満、便秘が第二次調査への参加状況と関連していました。また、第二次調査の非参加者は、参加者に比べて追跡期間中にがんに罹った人の割合が多いという特徴がありました。

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日常の身体活動と血中炎症性サイトカイン濃度の関連

研究ファイルNo.25:身体活動の増加が炎症を改善する可能性 血液中に炎症性の物質が増えると、動脈硬化や糖尿病、がん等さまざまな生活習慣病のリスクが高まります。過剰に蓄積した内臓脂肪からサイトカインと呼ばれる炎症性の物質が血液中に放出されますが、近年、運動不足によって衰えた筋肉からも数種類の炎症性のサイトカインが放出されるということが分かってきました。内臓脂肪に加えて不活動な筋肉からも炎症性サイトカインが放出されれば、それらの炎症性物質の血中濃度はさらに上昇してしまいます。 先行研究により、血液中のいくつかの炎症性物質(例えば、C-reactive protein[CRP:シー・アール・ピー]やInterleukin[IL]-6[アイ・エル・シックス]と呼ばれるもの)が、日常の身体活動の増加により改善(減少)することが報告されています。しかし殆どの先行研究では、対象者自身が記入するタイプの調査票を用いて身体活動の評価が行われており、客観的に測定された正確性の高いものではありません。加えて、上述のCRPやIL-6以外の他の筋肉由来の炎症性物質(例えば、IL-8やIL-15等)への身体活動の影響についてはこれまでにほとんどわかっていません。

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hOGG1遺伝子多型と肥満との関連は、居住地域の影響を受ける

研究ファイルNo.24:日本人におけるhOGG1 Ser326Cys遺伝子多型と肥満の関連は、居住地域の影響を受ける 肥満は糖尿病発症の危険因子ですが、その機序の一つとして肥満による脂肪の蓄積が酸化ストレスを引き起こし、酸化ストレスの増大によるDNA損傷がインスリン抵抗性や糖尿病の発生に関与している可能性が考えられています。 ヒト8―オキソグアニンDNAグリコシラーゼ (hOGG1) はDNA修復酵素の1つで、hOGG1遺伝子の多型のCys型を持つ人は、Ser/Ser型の人に比べてDNA損傷の修復能が低いことが知られています。また、Cys型を持つ人はSer/Ser型の人に比べて糖尿病発生が高いことが報告されていますが、その機序については明らかではありません。近年、動物実験においてOGG1の遺伝子多型と肥満の有意な関連が報告されたことから、hOGG1遺伝子の多型が肥満を介して糖尿病の発生と関連している可能性が考えられますが、人での検討は十分ではありませんでした。 そこで、今回、J-MICC研究に参加された1,793人において、hOGG1の遺伝子の多型と肥満の関連について検討を行いました。

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HDL-コレステロール血中濃度と遺伝子多型

研究ファイルNo.23:善玉コレステロールであるHDL-コレステロール血中濃度には複数の遺伝的要因が関わっている 善玉コレステロールであるHDL-コレステロールの血中濃度が低いと動脈硬化が進みやすくなり、冠動脈心臓病や脳血管疾患を発症しやすくなります。HDL-コレステロール値を増やす生活習慣としては運動や食事が重要です。一方、HDL-コレステロール値の個人差については、複数の遺伝子多型が影響しているとの報告はあるものの、生活習慣と合わせた上で、総合的にこれら遺伝子多型がどの様に影響を及ぼしているかは良く解っていません。 そこで、今回、J-MICC研究に参加された3,050人の方のABCA1, APOA1, SR-B1, CETPの遺伝子の型と生活習慣がHDL-コレステロール値に及ぼす影響について検討を行いました。

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