月別アーカイブ: 6月 2022

中高強度の身体活動と座位行動は独立して腎機能と関連:横断研究

研究ファイルNo.72:不活動な生活の改善で慢性腎臓病を予防できる可能性  近年、慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease: CKD)という腎臓の機能低下が慢性的に続く病気が増えてきています。CKDは放置すると末期腎不全となり人工透析や腎移植が必要となる他、心臓病や脳卒中などの疾患にもかかりやすいことが明らかになっています。CKDの危険因子は加齢や肥満、高血圧ですが、予防因子についての知見は十分でありませんでした。  そこで、J-MICC研究14地区のベースライン調査に2004-2013年に参加された、35歳から69歳の66,603人の方々ついて、座って過ごす時間(座位時間)とCKDの関連を調べました。さらに、座位時間を中高強度の身体活動に置き換えた場合の予防効果についても推計しました。

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日本人における肉摂取量に関するゲノムワイド関連解析(GWAS)

研究ファイルNo.71:肉摂取量のゲノムワイド関連解析(GWAS)  いろいろな食品の摂取嗜好には遺伝の関与が指摘されています。これまでの我々および他の日本の研究者の結果からALDH(アセトアルデヒド脱水素酵素)2遺伝子変異rs671(遺伝子変異のID)があると魚摂取と負の関連があり(すなわちお酒を飲めないヒトは魚摂取量が少ない)、逆にコーヒー摂取量とは正の関連があることがわかりました。またお菓子など甘い食べ物の摂取量とは正の関連があるものの、酒の摂取量で調整すると遺伝子変異の影響は消失しました。肉摂取量に関するGWASは欧米人を対象とした研究が1つあり、29の独立した遺伝子変異が主成分分析による肉摂取傾向と関連することを示しましたが、日本人を対象とする研究はありませんでした。  そこで今回、私たちはJ-MICC研究に参加された約1万4千名の研究参加者の中から総食事摂取量が1日500~5,000kcalの範囲外の人などを除外した14,076人を選び出し、アンケートデータをもとに半定量食品頻度法で計算したエネルギー摂取量1000kcal当たりの肉(トリ、ブタ、ウシ肉およびレバー、ハム、ベーコンなどの総量)摂取量と約850万か所の遺伝子変異との関連をゲノムワイド関連解析(GWAS)という手法で網羅的に調べました。統計上の調整因子として年齢、性、集団階層化を補正するための遺伝子主成分1-10を用いました。加えて男女別解析も行いました。

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